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大倉山講演会 「昔話に見る人間観、自然観、宗教観」

2011年4月6日

 

 

◆第1回◆

◆4月16日(土)「日本とスペイン語圏の昔話の比較 ー三という数字をめぐってー」

◆講師/拓殖大学教授 松下直弘

◆時間/午後2時~午後3時30分(受付開始午後1時30分~)
◆定員/80名(聴講無料、当日先着順、定員になり次第締め切ります)

「二度あることは三度ある」「三人寄れば文殊の知恵」「仏の顔も三度」「三度目の正直」「三羽がらす」など、わたしたちは数字の三を含む表現をよく使っています。日本の昔話にも、「三枚のお札」をはじめ、三回の繰り返しや三人兄弟、三姉妹の出てくる話がたくさんあります。縁起の良さ、快いリズム、動きと安定感が感じられる「三」へのこだわりと愛着は、日本人に独特のものなのでしょうか。実は、太平洋の彼方にあるメキシコでも、数字の三はとても好まれているようです。「トリオ・ロス・パンチョス」「三つの言葉」「三文化広場」など、三を含む表現がメキシコ社会のいたるところで使われています。
今回の講演では、日本の昔話をスペイン語圏の類話と比較しながら読み、両者の共通した考え方と微妙な相違点を探ってみたいと思います。

 

◆第2回◆

◆5月21日(土)「韓国の蛇信仰と昔話」

◆講師/拓殖大学教授 村上祥子

◆時間/午後2時~午後3時30分(受付開始午後1時30分~)
◆定員/80名(聴講無料、当日先着順、定員になり次第締め切ります)

ある美しい娘のもとに毎夜通ってくる若者がいました。娘が身ごもったことを知った両親は怪しみ、床の前に赤土を撒いて、男の衣に糸のついた針をつけておくようにと言いました。若者が訪れた翌朝に糸をたどっていくと、針が刺さった大蛇が苦しんでおり、ついに死んでしまいました。娘の産んだ男子は、後に優れた人物となります。
これは日本の三輪山神話や、韓国の後百済の王 甄萱伝説として『三国遺事』の記事にみられる話です。日本では苧環型昔話として、韓国では夜来者婿譚として民間でも語られてきました。 
この昔話で語られる象徴的なことがら、夜来者の正体と死、赤土、糸、針などが意味することとは何でしょう。韓国の民俗信仰の視点から読み解いてみたいと思います。なにげない日常のなかに潜む蛇信仰は、今も昔話として身近にあることを確認できればと考えます。

 

◆第3回◆

◆6月18日(土)「昔話の世界で、日本とインドはどのようにつながっているか」

◆講師/拓殖大学名誉教授 坂田貞二

竜宮城のお姫さまが病気になったときに猿の生き肝を食べると治ると言われ、亀が猿を騙して肝を取ろうとして——という設定の「猿の生き肝」、亀が池の外も見たいと言うので鶴がくわえる棒を亀もくわえて空を飛んで——とはじまる「鶴と亀の旅」は、日本で親しまれています。これらは「日本の昔話」です。ところが西暦1~6世紀のあいだに成立したインドの説話集『パンチャタントラ(五巻の書)』に、「猿の心臓をとりそこなった鰐」や「亀と二羽の白鳥」の話があります。これらは、仏教伝来にともなってインドの話が日本に伝わり、日本の風土に馴染んで親しまれている例です。

いっぽう地域と民族に独自の昔話も多々ありましょう。昔話がどのように語られ、聞かれて時間と空間を旅するのか。そういうことを、日本昔話の記憶を掘りおこしながら考えましょう。
日本の昔話については、語りの雰囲気を伝え、注で昔話の国際比較のヒントを示している稲田浩二・稲田和子編著『日本昔話百選 改訂新版』(三省堂、2003年)を参照します。

 

 

◆第4回◆

◆7月16日(土)「日本の神話と昔話」

◆講師/國學院大學准教授 平藤喜久子

※地震の影響で日程を変更。会場は「第10集会室」です。

日本の神話は、今からおよそ1300年前に『古事記』や『日本書紀』にまとめられました。そんなに古い文献というと、難しそうなイメージがあるかもしれません。しかしその神話を読み解いていくと、そこにはわたしたちがよく知っている昔話とよく似た物語があったり、現代にも残る風習と共通する場面があったりと、興味深い世界が繰り広げられています。

今回の講演では、『古事記』に記された伊耶那岐神(イザナキ)と伊耶那美神(イザナミ)という一組の夫婦の結婚と別れの物語を取り上げます。この夫婦は神話に描かれた最初の夫婦であり、わたしたちが住むこの国土をつくり出した創造神でもあります。彼らの物語を、わたしたちがよく知っている昔話や、ギリシア神話の有名な物語と比較しながら、古代から現代へと受け継がれた神話世界を味わっていきたいとおもいます。

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◇会 場 : 大倉山記念館ホール(東急東横線大倉山駅下車、徒歩7分)※

◇定 員 : 80名(聴講無料、当日先着順、定員になり次第締め切ります)

◇問合せ : 財団法人 大倉精神文化研究所 〒222-0037横浜市港北区大倉山2-10-1
TEL 045-834-6637
URL http://www006.upp.so-net.ne.jp/ookuraken/
E-mail okuraseishinbunka@js6.so-net.ne.jp